遺言


遺言者が自分の死後の法律関係(財産・身分など)を一定の方式に従って定める最終的な意思表示であって、その死後、それに則した法的効力を与える法技術のこと。

満15歳に達した者は、遺言をすることができます。

遺言により法的効力が認められる事項は、法が定めたものに限られます。(遺言事項)

遺言事項としては、推定相続人の廃除・取消し、相続分の指定・指定の委託、特別受益の持ち戻しの免除、遺産分割方法の指定・指定の委託、遺産分割の禁止、共同相続人の担保責任の指定、遺留分減殺方法の指定、遺贈、財団法人設立のための寄付行為、信託の設定、認知、未成年の後見人の指定、後見監督人の指定、遺言執行者の指定・指定の委託、祖先の祭祀主催者の指定、(生命保険受取人の指定・変更)があります。

遺言は、人の最終の意思表示であり、死後に効力が生じるものですから、意思内容の確定を厳格にするため、厳格な要式行為(法が定めた一定の方式によってなされなければならない行為)とされています。

その方式には、普通方式(自筆証書遺言、公正証書遺言、秘密叢書遺言)と、特別方式(危急時遺言、隔絶地遺言)があり、それぞれ要件が特定され、それに従わない遺言は効力が生じません。

参考条文 民法960条以下


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# by k-087 | 2010-05-19 00:39 | 遺言

自筆証書遺言


遺言者が、遺言の全文・日付、氏名を自署し(ワープロ・代筆不可)、押印する方法によってなされる遺言のこと。

自分1人でいつでも作れるもっとも簡易な方式による遺言です。

自分1人で作れるので、遺言の内容・存在を秘密にすることができます。

他方で、変造や紛失の恐れ、相続発生時に遺言が見つからない恐れ、作り方によっては要件不備による無効・内容の曖昧さによる紛争の恐れがあります。

また相続開始後に検認手続が必要となります。

参考条文 民法968条


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# by k-087 | 2010-05-19 00:37 | 自筆証書遺言

公正証書遺言


証人2人の立会いのもと、公証役場にて公証人が遺言者の意思を文書にして作成する方法によってなされる遺言のこと。

遺言者が口頭で内容を説明して、公証人が遺言を作成します。また、原本は公証役場で保管され、遺言者には正本と謄本が交付されます。

従って、変造・紛失の恐れがなく、要件不備により無効となる可能性がほとんどありません。

他方で、公証人と2人の証人の関与が必須なので、その手間及び費用が必要となります。また、それらの者に遺言の内容を知られてしまうことにもなります。

公正証書遺言のみ、相続開始後の検認手続は不要です。

参考条文 民法969条、969条の2


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# by k-087 | 2010-05-19 00:37 | 公正証書遺言

秘密証書遺言


遺言者が、署名・押印した遺言書(署名以外はワープロ・代筆可)を封筒に入れ、同じ印で封印して、公証人・証人2人の前に提出し、自己の遺言であることを証明してもらう方法によってなされる遺言のこと。

封印した遺言書を公証人および証人2人の前に提出するので、公正証書遺言と同様の手間・費用がかかりますが、少なくとも遺言内容は秘密にすることができます。

他方で、自分で作るので、自筆証書遺言と同じく要件不備の恐れがあります。

秘密証書遺言は、相続開始後の検認手続が必要です。

公正証書遺言と自筆証書遺言の双方のデメリットを併せ持つともいえることもあり、現在あまり利用されていないのが実情です。

参考条文 民法970条


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# by k-087 | 2010-05-19 00:36 | 秘密証書遺言

危急時遺言


死が危急に迫っている人が遺言する場合に認められる方式のこと。

病気その他の事由によって死亡の危急に迫ったものが行う一般危急時遺言と、船が遭難した場合に船中で死が危急に迫っているときに行う船舶遭難者の遺言がある。

参考条文 民法976条、979条


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# by k-087 | 2010-05-19 00:34 | 危急時遺言

隔絶地遺言


死が危急に迫っているわけではないが、一般社会から隔離した場所におかれているため、普通の方式によっては遺言をすることが困難な場合に認められる遺言のこと。

伝染病のため行政処分によって隔離されているものが行う伝染病隔離者の遺言と、船舶の中にいるものが行う在船者の遺言がある。

参考条文 民法977条、978条


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# by k-087 | 2010-05-19 00:33 | 隔絶地遺言

検認


相続人に対し遺言の存在及びその内容を知らせるとともに、遺言書の形状、加除訂正の状態、日付、署名など検認の日現在における遺言書の内容を明確にして遺言書の偽造・変造を防止するための手続のこと。

検認はあくまで遺言の形式その他の状態を確認し、その保存を確実ならしめるための、一種の検証手続あり、保全手続です。

遺言の有効・無効を判断する手続ではありません。

遺言書(公正証書遺言を除く)の保管者又はこれを発見した相続人は、遺言者の死亡を知った後、遅滞なく遺言書を家庭裁判所に提出して、その検認を請求しなければなりません。また、封印のある遺言書は、家庭裁判所で相続人等の立会いの上開封しなければならないことになっています。

費用は、遺言書1通につき、収入印紙800円+連絡用の郵便切手です。

なお、開封・検認の手続を怠った場合には、過料(5万円以下)の罰則があります。

参考条文 民法1004条


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# by k-087 | 2010-05-19 00:32 | 検認

遺贈


遺言によって、遺産の全部又は一部を無償で、又は負担を付して、他に譲与すること。

遺贈を受けるものを受遺者をいい、相続欠格者でない限り、相続人を含めて誰でも受遺者となることができます。

なお、受遺者は遺言者の死亡後いつでも、遺贈義務者に対する意思表示で遺贈を放棄することができます。

参考条文 民法964条、965条、986条以下


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# by k-087 | 2010-05-19 00:31 | 遺贈

遺言執行者


遺言の内容には、認知、相続人の廃除・その取消し、遺贈、寄付行為などのように、これを実現するために一定の行為を必要とするものがあるところ、これを行う職務権限をもつ者として、遺言で指定され又は遺言で指定を委託された者から指定され、あるいは利害関係人の申し立てによって家庭裁判所から選任された者のこと。

前者を指定遺言執行者、後者を選任遺言執行者といいます。

遺言で遺言執行者を指定していたとしても、それを受諾して遺言執行者に就任するか否かは、指定された者の自由です。

遺言執行者が複数人指定されている場合、原則としてその任務の執行は過半数でこれを決定することになります。ただし、遺言に「遺言執行者は各自単独でその職務を執行することができる」旨の文言があれば、それに従います。

遺言執行者は就任後、相続財産目録を作成し、相続財産を管理し、遺言執行に必要な一切の行為を行っていきます。

遺言執行者がいる場合には、相続人は相続財産を処分したり、遺言の執行を妨害するようなことはできません。

なお、遺言執行者の報酬は、遺言で定めることができます。もしその定めがない場合には、家庭裁判所が定めることができます。

参考条文 民法1006条以下


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# by k-087 | 2010-05-19 00:29 | 遺言執行者