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遺産分割


相続の開始(被相続人の死亡)によって、遺産は一応は相続人の共有となっています。しかしこれは過渡的形態に過ぎません。様々な財産によって構成されている遺産について、最終的に「何を」「誰に」分配するかを決すること、すなわち「遺産わけ」のことを遺産分割といいます。

たとえば、この家は長男に、この車は次男に、この預金は長女に…という具合です。

遺産分割は、被相続人が遺言で行う場合(遺産分割方法の指定)と相続人全員の協議で行う場合(遺産分割協議)があります。

遺言で遺産分割方法の指定がなされていない場合には、遺産分割協議を行うことになりますが、この場合における遺産分割の基準として民法は、遺産に属する物又は権利の種類及び性質、各相続人の職業その他一切の事情を考慮して分割するよう定めています。

これは、単に算術的に平等に分けるのではなく、実質的に公平に分けるべし…という趣旨なのですが、何が実質的に平等なのかの判断については、相続人等に丸投げしている…といっても過言ではないでしょう。(そもそも法で画一的に決めるのは無理ですから…)

結局のところ、遺産分割において重要なのは、「相続人全員一致で決定する」ということです。

全員一致であればどのように遺産わけしようと自由です。過渡的形態である共有段階における法定相続分どおりに遺産わけしなくてもかまいません。そもそも法定相続分どおりにキチッと分けることなど不可能なのです。法は不可能を要求しません。

ただ、多くの場合、法定相続分が遺産分割協議における1つの重要な基準(スタートライン)にはなるでしょう。

なお、具体的な遺産分割の仕方としては、現物分割・換価分割・代償分割・共有分割があります。

◆現物分割
遺産分割の仕方の1つ。遺産をその物のかたちのまま分割する方法のこと。
たとえば、1つの土地を3つに分けて(分筆して)、それぞれを3人の相続人で分けるというやり方。

◆換価分割
遺産分割の仕方の1つ。遺産を他に売却して金銭に代えて、その金銭を分割する方法のこと。

◆代償分割
遺産分割の仕方の1つ。遺産を相続人中の誰かが取得し、その代わり他の相続人に対し金銭等を支払うという方法のこと。

◆共有分割
遺産分割の仕方の1つ。遺産を全相続人または相続人中の何人かで共有にする方法のこと。

参考条文 民法906条以下


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by k-087 | 2010-05-19 00:44 | 遺産分割